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スペインは経済危機!?

約1週間の出張を終えて日本への帰路につきました。バルセロナ空港についてみると、なんと、この状態。622-1

チェックインカウンタ-で「すごい混雑ですね」と聞くと、「今週末からバケーションシーズンなんですよ」との回答。

うん、まてよ!?

そういえば、クラブの人間も今週末はピレネーへバケーションに出かけるとか、あいつは、2週間戻ってこないとか、別荘がどこにあって、明後日から休みだとか・・・ 誰からもそういえば聞いてたな。

あれ!?

そう言ってた人間は、同時に、スペイン経済は困窮していて、お金がないから大変苦労している。なにか、いいビジネスはないか・・・って真剣に話していたけど・・・

一体、本当はどっちなの?ホントに困ってる?それとも、口だけ?

いやぁ、多分、この人達は、どんな状況になっても生きていくから、恐れるものが何もないんでしょうね?なんて言ったって、狩猟民族ですから。我々のような、明日のために、今日を我慢して生きるという考えはなかなか生まれんのでしょうね。

この人並みが「ウサギとカメ」のウサギに見えてきました・・・・

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とても混雑のセキュリティチェックを抜けて、搭乗までしばらく時間を過ごし、満を持して搭乗です・・・

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飛行機に搭乗しました。ちょうど、飛行機の翼のところにある非常口座席だったので、心持ち足元が広くてたすかりました。 そして、ひろい滑走路をTaxing中。

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やっとの思いで離陸して、海洋上に一度でて、旋回してまた陸のうえに空路を取ります。

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いつもながら、海岸線がとてもきれいですね。 この飛行機に、たまたま、メキシコに帰国するチームドクターが一緒でした。また、来季がんばりましょうね。

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ここからやく16時間… 日本への長い旅路が始まりました。

 

A hard day’s night

20日(木)は朝から夜まで移動、ミーティング、移動、ミーティングと動き回っていた一日です。社長が、ひとこと「ビートルズの”A hard day’s night”がぴったりな一日だな」と言いましたが、最初はなんだそれ?と思いながら、歌詞をしらべてみると「It’s been a hard day’s night, and I’d been working like a dog」と連呼するんですね。

It’s been a hard day’s night, and I’d been working like a dog

あぁ、一日大変だった・・・気が付いたらもう、夜だよ。なんだか、犬が走りまわってるみたいに働いた一日だった

という意味だそうです。ふーーーん、まぁ、やってることは確かに犬みたいに走り回っているなぁ・・・

それは、さておき、来季の構想のためにいろんな人にお話を聞かせてもらった一日でした。

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右に映っているのが、MICの参加にいろいろとコーディネートを手伝ってくれたアロージョ。ジローナというバルセロナより北にある街に住んでいます。そして、そのとなりにいるのがハビエルです。ハビエルは、自身もサッカー選手でしたが、引退後、学校の先生をしながら町のサッカーチームの育成を続けてきて、その間に監督学校でサッカーのスポーツ部門に特化した”マネージメント”を教えてきたそうです。

サッカークラブの経営には、大きく分けて①選手を買ってきて、チームを強くし、コンテンツとして魅力あるものとする、②選手を子供の時から育てて、デビューさせ、売却しながら、時間をかけて大きくし、選手たちにクラブのフィロソフィーを叩き込みながら、それを文化や伝統というコンテンツとする2タイプがあるとのこと。チャートを描きながら、とても分かりやすく説明してもらいました。

そして、監督として必要なスキルや監督としてできることの整理。たとえば、彼が説明してくれたのは、

- 選手を選んで契約した時点で、その選手が1年間で成長できるレベルは、おおよそ想像がつくとのこと。選手個々の技術や戦術の理解レベルが、1年という期間で飛躍的に進化してミラクルを起こすことはまずない

- 監督ができることは、試合前に敵の研究をして、戦い方(戦術)を決め、その戦術のなかで、ここの選手の役割を明確にして、徹底して理解し、働かせること

- 選手がその試合に集中して、最高のパフォーマンスを引き出せるように、ときには叱咤激励し、ときには優しく慰めること

- 試合中は何が偶発的におこるかわからないので、状況に応じて臨機応変に戦術を変更し、それを選手たちに実践させらえること

がほぼ、すべてだと。

なるほど・・・・  それが、どのサッカー指導者たちがいう「更衣室のコントロール」っていうことなんだと理解できました。

ハビエル曰く、語弊を恐れずにいうと、サッカー選手ひとりひとりは、技術をもった職人だと思ったほうがいい。みんな、個人個人で生きているし、プライドもあるし、わがまま。荒くれ者の職人達が25名前後いる建築現場だと考えるのが最適だと。

そんな職人達をしかったり、褒めたり、慰めたりしながら、晴れの日、雨の日、嵐の日も、現場仕事を続けなければならない。工期を守ることを前提に、怪我人がでるなか、期待されている以上にいい仕事で、現場を仕上げなければならない。その現場監督だと。

技術をもった職人を予め選んでいるのだから、監督の仕事は、あとは、気紛れな職人達(すぐすねる職人、酒癖が悪い職人、朝遅刻する職人、午後に手をぬく職人、となりにうるさいやつがいると、手が進まない職人等々)の個人の気分やモチベーションをよく理解して、もっともパフォーマンスが発揮できる環境を作りあげる。それが、監督の本当の仕事だそうです。

なーーるほど・・・。腑に落ちました。やっぱり、現場には現場の考え方がちゃんとあるんですね。職人がいないと、スカイツリーも立たないですものね。

そんなこんなで、いろんな方をお話をしながら、クラブでは、2013-14シーズンのソシオ募集キャンペーンの会議にも出席しました。クラブのマーケティングチームです。

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みなさん、本当にクラブをプロモーションするためにいろんなアイデアを持ち寄ってくれています。

今回のソシオ募集キャンペーンのテーマは「コラソン」です。「愛するチームと共に、もう一度あの場所に」がテーマで、それが我々の「コラソン」なのです。

詳細は、まだ、秘密ということで、写真等は落とさせてもらいました・・・ フライングで怒られました。すいません。

だって It’s been a hard day’s night, and I’d been working like a dog だったから、頭がまわりませんワン!!

 

 

 

 

 

 

 

サバデルからマドリードへ

すでにレアルキャンプのHPをご覧の方はお気づきかとおもいますが、サバデルから日帰りでマドリードに行ってきました。

目的はこの夏のキャンプの打合せと、来季のサバデルの新チーム構成にむけた様々なヒヤリング活動です。面白いのは、やはり、サバデルはカタルーニャのチームで、どうしてもバルサやエスパニョールの選手が多く、カラーがどうしてもその色に染まってしまうこと。勿論、カタルーニャのチームなので、それでいいと言えばいいかもしれませんが、そのなかに日本人色をいれながら、あたらしいカタルーニャの形、むしろコスモポリタンなカラーに仕上げなければいけないので、できれば、カタルーニャ人ばかりで固めるのではなく、マドリード周辺のカラーもチームに加えたいという社長の思いがあるようです。

仕事をしていてもそうですが、あまりに仲が良い友人が相手だと、感情的に文句を言ってしまったり、あとあとまで、あのときなんであいつはこういったんだろう、友達なのに・・・とか、いろんな感情が入ってしまいますよね。今回、サバデルの経営陣やチームとゆっくり話をして感じたことの一つが、「チームのために必用なのは、ひとつのゴールに向かってプライベートが関係ない集団が意思統一をして結束して頑張るプロ集団化」の重要性です。そういう考えが一つあって、あえて、マドリード近辺のサッカー関係者と話をしてみたいというのが社長の考えでした。

勿論、そういうときに頼りになるのがイニャッキです。イニャッキに相談すると、すぐにいろんな友人を紹介してくれました。レアルとのミーティングの後、スペイン特有の14時30分からのランチミーティング。遅い!ので、すこしお腹がすいてしまうわけです。そこで、サンチアゴベルナベウからレストランに向かう途中に、すこし寄り道・・・

620-21入口からして、すごく高そうなレストランですが、

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この入口に、カウンターバーがあり、なんともいい雰囲気で簡単なタパスとビールがいただけるお店でした。残念ながら、カウンターバー部分の写真を撮り忘れ・・・ なぜかというと、いかにも金持ちですっていう感じのおじいさんに、「おぉ、どっからきたんだぃ。へぇー、サバデルかぃ。レアルにも用事があるんだ。へぇー」みたいな感じで、おしゃべりに巻き込まれたからで・・・ なんとか、タパスだけは写真に収めました。

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620-7ほんの少しのつもりが・・・ ビールをぐいぐいと飲んでしまい、結構、いい気分に・・・・

そして、あわててイニャッキと約束したレストランに向かいました。

イニャッキの友人のニコとイニャッキの奥さんとサッカー談義。育成のありかた、選手のトレード方法、監督との付き合い方、GMの役割等々、本当に参考になる話をありがとうございました。

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話はつきないですが、バルセロナに帰る電車の時間が近づいてきたので急いで、レストランを後にします。620-9帰りの特急電車はとても混んでいて、マドリードとバルセロナの往来は、東京-大阪みたいで頻繁に行われているんだなぁと感じました。そして、帰りは3時間10分の道のり。いわゆる(ひかり)に乗った感じで、停車駅が多く、とてもバルセロナが遠く感じました。

でも、ほとんど、ビールが手伝って、爆睡でしたが^^

 

 

 

 

 

2013年6月18日(火):サバデル取締役会を終えて

取締役会を終えて、「あぁ~~、疲れた、そして、ほっとした」というのが正直な感想です。

取締役会を開催するまでが大変でした。なんといっても、私はただの株主で、取締役ではありません。例えば、取締役達は、クラブで公に記者会見ができ、クラブの公式見解ですと言えますが、私はクラブを代表した意見は言えません。つまり、世論に対してクラブは公式発表を使って意見を言えますが、私はあくまで個人的意見で、独自のルートを使ってしか発言できません(もともと理由がない発言をするつもりもありませんが・・・)。

また、取締役といっても一枚岩ではなく、それぞれに意見を持っていますが、最後は、声の大きいひとの意見に流されてしまう傾向にあります。なので、それぞれの本音と、建前やこれまでの関係といった、しがらみがある中での取締役会の採決投票とのギャップを埋めることに大変、時間と労力を費やしました。本当、まるで国会における党拘束を優先するか、個人の信念かといった戦いでした。

しかしながら、結果、サバデルのファンのみなさん、市役所、そして最後は取締役会においても、全員が納得をして新体制に移行することに賛成してもらえたと思っています。本当によかったです。

これで、明日以降、さまざま懸案事項について、正式に取り組んで、正式に物事をすすめることが可能になりました。

別途、ニュースで公開しましたが、新体制の発足は7月2日を予定しています。新体制が発足されて、新体制が株主総会で承認されたのち、今回の経緯について報告する機会を設けます。スペインのフットボールクラブで何がおこったかは、私も初めての経験だったのでなかなか驚くことも多かったです。その際に、ゆっくりこのブログででも回想録として綴りたいと思います。

いろいろとご心配をかけましたが、これで新体制をつくって来シーズンにしっかり向かっていけます。ひきつづき、サバデルに注目頂き、変わらぬ応援をよろしくお願いいたします。

坂本圭介

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合意直後の取締役会の様子

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合意書類(さすがに、書類の内容はマスクさせてください。ニュースで公表した内容と同じと思って構いません)。

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議論はありましたが、最後は、全員でクラブのために最善の方法について合意しました。取締役のみなさん、ご理解と協力をありがとうございます。

 

オリンピアでの練習風景とサバデルの女神の誕生パーティ!

6月17日(月)午後7時30分からツバサのサバデルでの通常練習が始まりました。この時期には、ヨーロッパ中から、サバデルの育成機関を目指してテスト生が練習参加しています。サバデルの練習着を来ていない選手は、練習参加生です。

この日はフェイントを入れてボールをもらう動きからの、1対1の練習でスタートをしました。

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そして、いつもいつも感心させられるのが、子供たちの両親がよく練習場で練習を見守っていることです。ほんとに生活の一部になっていて、大人は大人でサッカーママ/パパどうしがおしゃべりを楽しんでいます。

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1対1の練習から、徐々に2対2、3対2、4対3とコンパクトななかで、数的優位をつくりながら、シュートを狙う練習を繰り返しました。

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サバデルでは、ボールをもらうとき、パスを出したとき、その後、どういう動きの選択肢があるのかを思考することを重要視します。早いパス回しの中で、状況に応じて数的優位をつくるためのポジショニングを理解するために、頭で理解した後、練習で実践するということを繰り返し行っています。

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コーチの話すスペイン語の指示が、まだわからないツバサには、マコトコーチが要所をサポートすることで、練習の意図をちゃんと理解できるように促しています。全部を説明してしまうと意味がなくなってしまうので、少し物足りないくらいがちょうどいいというマコトコーチ。こういう作業の積み重ねが、子供達をどんどん成長させるんですね。

ツバサも、練習中に話す言葉が単語ベースですが、スペイン語が普通に出るようになってきました。「ソロ(フリー)!」、「トッカール(足元にボールをくれ)!」、「シー(オープンスペースにボールをくれ)!」などなど。段々さまになってきました。

練習のあとは、サバデルの名物店主:ホセのお店で、サバデルの女神!?のカルメン22才の誕生パーティに少し顔を出しました。

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マコトコーチの前に居るのがカルメン!うちの社長もなんだか、必死の作り笑顔です。その隣は、熱烈なサバデルのサポーター。正面は、ホセの娘のカロリーナと、すこし照れ気味のツバサ。実は、ツバサは練習前後にこの店でコーラを飲みながら、ホセ、カロリーナ、カルメンたちと1時間くらい話をしています。みんなが、ツバサに一生懸命スペイン語を教えているのです。

ホセ:「ツバサ、俺の真似してしゃべってみろ!」

ホセ:「注文は自分の口でいってみろよ」

などなど。ほんとうに、みんなで子供達を受け入れてくれるので、勿論ホームシックにもなると思いますが、新しい家族や仲間ができるので、それも時間の問題になることを祈っています。

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ホセのところで何気にビールのツマミに最高なのが、この豚のばら肉のフライ。脂肪イッパイで、塩をかけて食べるので、体に全くよくないですが、これがビールに最高です。

そして、余談ですが、数日前のブログでオランダのトイレの的の話をしました。・・・ ホセのところはホセらしく特別です。

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グラマー美女が的になっています。いやーーー、ホセらしい。

そして、なぜだが、パーティの最後は

618-28ホセの店の前でサッカー(鳥かご)です。なんで、飲んだ後にサッカーするのか意味が分かりませんが、こんなところが、スペインなんですね。

最後に、618-24

マコトコーチのいやらしい笑顔のサービス!? ニヤついてんじゃないよ、まったく!!

羨ましい・・・・