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Makotoコーチのサバデル通信 2013年2月4日

2013年2月4日

サバデルB トレーニングレポート

今日は自分の担当しているカテゴリーはなかったのですが違うカテゴリーのトレーニングに参加しました。

21:00からCEサバデルのセカンドチームであるサバデルBのトレーニングが行われました。

トレーニング内容はアップ(ランニングとストレッチ)からステップワークやコーディネーション、ジャンプなどを入れた10ステーションのサーキットトレーニング

Training methods

各ステーションを1分30秒間行い2分間の休憩を入れたトレーニングを2セット行い最後に9対9のゲームでトレーニングは終了しました。

Circuit training

Circuit training

サバデル下部組織のトレーニングに参加してフィジカルトレーニングをはじめて見たのでセカンドチームの監督に理由を聞いたところ

‐ 今週は公式戦がなく来週の試合に向けてコンディションを調整したいこと

‐ トップチームのフィジカルコーチが帯同していたこと

の2つの理由からサーキットトレーニングを実施したそうです。

セカンドチームの監督は常にボールを使ったトレーニングをメインに行い、1,2カ月に1回のペースで、トップチームのフィジカルコーチが帯同した時にフィジカルトレーニングを行うようです。

最後にサーキットトレーニングで使った動きや筋肉を、サッカーの動きに使えるように刺激するために9対9のゲームを行いトレーニングを終了しました。

サバデルBはカタルーニャ州2部リーグで2位に7ポイント差で首位を走っています、今後のリーグ戦での結果に期待したいと思います。

1月25日に行われたCEサバデルとVillarealの舞台裏

またまたスペイン2部リーグの舞台裏はなしを・・・・

Villarealはご存知の方も多いかと思いますが、2012-2013年シーズンはセグンダA(スペインリーグ2部)に属していますが、2部に降格する前は13シーズンプリメーラ(スペインリーグ1部)で戦ってきた競合チームです。

Villarealのホームスタジアムは「エル・マドリガル」と呼ばれ、24890人収容できるスタジアムです。ユニフォームカラーが黄色で、ビートルズの「イエローサブマリン」という楽曲にちなんで、Villarealは「サブマリンズ」という愛称で呼ばれています。ホームスタジアムの「エル・マドリガル」の天井も、サブマリンズの天井らしく黄色に塗装されています。

El Madrigal

Studium 2 Studium 1

「サブマリンズ」と呼ばれるだけあって、スタジアム全体が黄色で統一されていますね。

で、つぎのようなVIPルームで軽食や飲み物がふるまわれ、ホームチーム関係者がホストとなって、アウェーチームの関係者を歓迎します。

vip room2 vip room1

 

プリメーラに長く在籍しているチームなので、スタジアムの素晴らしさとホスピタリティにびっくりですね。過去にVillarealが参加したUEFAチャンピオンズリーグのフラッグや、スペインカップ戦でのフラッグ等がきれいに陳列されていて、Villarealの歴史が感じられるようなVIPルームとなっています。

Club frag2 Team frag3

 

ピッチの上から見た、ベンチや入場ゲートは次のようになっています。

Pitch 1 Pitch 2

ベンチに使用されているシートにはシートウォーマーがついていました。すごいですね^^

最後に、われらがCEサバデルの試合前の練習風景です。手前味噌になりますが、試合結果はアゥエーにかかわらずCEサバデルは2-0で勝利しています。

Sabadell practice

 

頑張れ! サバデル!!

 

 

日本の学校でのクラブ活動!?

先日お会いした方の面白い話をひとつ・・・・

その方はご両親の仕事の関係で、子供の頃からアメリカに住んで、アメリカの学校で教育を受けていたそうです。18才のとき「自分は日本人だから日本の文化をちゃんと学ぶために日本の大学に行く!」と決めて、東京の某有名私立大学に入学しました。いわゆる帰国子女ですね。

この方は、アメリカの学生時代からサッカーをずーっとやってきて州選抜メンバーにも選ばれるほどの選手だったので、某有名私立大学でもサッカーを続けようと体育会サッカー部に入部したそうです。

で、そこで経験したのが体育会サッカー部にある「上下関係」や「日本での常識」。本当にびっくりしたそうです。

例えば、練習前のグランド整備はだれの仕事でしょうか?すくなくとも学校で運動部に入っていた人や友達に運動部がいた人は察しがつくと思います。そう、もちろん、一年生の仕事ですよね?ボール拾いなんかもそれにあたるでしょう。体育会のクラブに入部して、そういう常識が全くなかったので、他の同じ学年の選手たちがグランド整備のトンボがけをしているにもかかわらず、まったく気に留めることも無く一人でリフティングの練習をしていたそうです。

さて、外見は普通の日本人。ただ、生活環境が帰国子女だったため、頭の中の常識はアメリカ人の18才の彼。いわゆる「バナナ (外は黄色で中身は白)」に分類される彼。あなたはリフティングをしている彼をどうしますか?同級生なら?先輩なら?注意しますか?放っておきますか?

彼は、アメリカでスポーツをしてきた中で、学校の課外活動として運動をしてきていないのです。学校の授業が終了した後、スポーツとしてサッカーを続けてきたので、サッカーをするためにグランドに行っていたのです。じゃ、誰が、グランド整備をしていたのでしょうか?誰かがボランティアでしていたのではなく、グランド整備をする職員が行っていたのです。

彼がなにも気づかないままリフティングをしていると、優しい先輩の一人が「おまえ、グランド整備は一年生の仕事なんだよ!リフティングしてる場合じゃないだろ!」と叱ってくれたそうです。同じ学年の仲間たちは、彼の思考がなかなか理解できず、本当に打ち解けるのに時間がかり、大学卒業から15年以上経っている現在、一番の親友はその叱ってくれた先輩だそうです。

我々がテーマにしている「スペインでサッカーをするときに文化を学ぶ」ってこういうことだと思います。

「サッカーに関するヨーロッパの当たり前の常識 = 日本人の非常識」

ちなみに柔道や桜ノ宮高校で話題になっていますが、今の日本の育成が、サッカーだけを考えて育成している人たちに通用していくでしょうか?大切な転換期にさしかかっているのではと思います。

ただ、スペインに子供を連れて行ってサッカーをさせるだけでは、彼が経験したことと同じようなことを経験すると思います。彼は18才で経験しました。それを乗り越えるのに、本当に苦労したと言っています。みなさんの子供の場合だと何才だとだいじょうぶだと思いますか?でも、サッカー選手として応援するには、18才だと遅すぎますよね?

日本のサッカーの育成を変えていくには、日本の常識は世界の非常識 => 世界基準で物事を判断する =>適切な環境をなるべく早く準備していくことがとても大切だと思います。

微力ながら、日本のサッカーを変えていくために、最大限努力したいと思います!

 

 

 

 

2月2日のFCバルセロナB戦の写真 

先日、速報でお伝えしたサバデルとFCバルセロナBとの試合結果ですが、より、きれいな写真を入手したので掲載しておきます。Barca 1 Barca 2 Barca 3 Barca 4 Barca 5

バルサのホーム:カンプノウで行われるトップチームの試合とは大きく異なりますが、夢のピッチに立つ前には、2部の熾烈な戦いを勝ち抜いて、そしてトップチームに上り詰める過程があるのです。

サバデルしかり、日本人選手のヨーロッパリーグでの活躍しかりです。日の当たる場所だけではなく、その前の過程をどんどん取り上げて、みなさんが「ヨーロッパでの成功とは」が明確にイメージできるように情報発信していきたいと思います。

頑張れ! サバデル!!

Makotoコーチのサバデル通信 2013年1月31日

アルゼンチンで8年間プロ選手として活躍、帰国後はJFLのチームでヘッドコーチを務めたMakoto。現在、サバデルの育成機関のCADETE Aにて、コーチとしてサバデル在住。そんな彼から、スペインの育成の特徴や環境について不定期にレポートしてもらいます。

Training 1 Training 2

 

2013年1月31日 (木曜日)

自分の担当しているCADETE A(15~16才)のカテゴリーは火曜日(19:30-21:00)、木曜日(19:30-21:00)、金曜日21:00-22:30)にトレーニングで、土曜日か日曜日に公式戦が行われます。トレーニングの1週間の流れは火曜日がオフェンストレーニング、木曜日がディフェンストレーニング、金曜日は1週間のトレーニングの微調整と公式戦に向けた調整となっています。練習時間は1時間30分で常にボールを使いボールも選手もめまぐるしく動き、高い集中力でプレーするトレーニングで構成されています。

アップとクールダウンを省けば1時間弱のトレーニングは非常に濃い内容です。

本日のトレーニングは、トレーニング1がフィニッシュと瞬発系をメインテーマにしたトレーニングでダイレクトパスを4回、回してシュートした瞬間に次のプレーがスタート、センターリングからのシュートという流れで2チームに別れて連続的にダッシュとシュートを繰り返すトレーニング。

選手たちはすべてのプレーをダイレクトで行いミスをしたチームは交代、パスのスピードは速く次から次へとボールが流れていきます。

トレーニング2は8対8のセパレートのゲームでフィニッシュとゾーンディフェンステーマのトレーニングでグランドを9ゾーンに分けて各ゾーンに2選手プラスフリーマンが入りプレーします。

Training 3 Training 4

ボール保持チームはフリーマンがいるので数的有利の状況の中で攻撃、守備側は攻撃チームにターンされてしまうと優位な形で2対1の状況を作られてしまうので素早くプレッシャーをかけて攻撃チームにターンをさせないディフェンスを意識させながトレーニングを行い最後にストレッチをして本日のトレーニングは終了しました。

トレーニングは1時間30分のトレーニングで日本のトレーニングと比べると練習時間は少ないですが連続してプレーが続く内容のトレーニングで選手が休憩する時間が短く高い集中力でトレーニングを行い短い練習時間で高密なトレーニングしています。サバデルは日本のトレーニングとスタイルが違いこれから非常に楽しみです。