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サバデルのエル・ゴラド(宝くじ)

サバデルのHP上に告知がでていますが(こちら)、サッカーチームなのに宝くじを販売するという面白い習慣がスペインにはあります。

エルゴルド

 

この「ゴルド」はクリスマス時期に行われ、5桁の番号がチケットに記されています。

ここ数年では、2ユーロ/枚で4800枚のチケット毎に、最低1000ユーロの賞金が当選しています。日本の「年末ジャンボ」みたいに、300円/枚 x 10枚の中から下1桁が必ず当選して300円があたる仕組みと同じですね。

なぜ、クラブがこの宝くじを売るのかというと、

  1. 宝くじが1枚売れるたびに、1ユーロ程度のお金が育成チームに寄付される
  2. 販売した宝くじのなかから当選した宝くじの当選金額に対して、数%の金額が育成チームに寄付される

ということなんです。(2)の当選した宝くじの当選金額の%がクラブに支払われるというのが、すごいですよね。1等賞金40万ユーロで千本単位で当選者がでるようですから、仮にクラブが販売した宝くじの1本でも1等当選がでると100万円単位のお金がクラブに入ることになります。

いやぁ・・・ いつかのスペインの2000人の小さな村で40万ユーロが1800本当たったようなことがクラブに起こったら・・・、数10億円のお金をクラブが手にすることになります。 クラブにサンタがやってくるでしょうか?

でも、サンタより、勝利の女神のほうがよっぽど有難いですね。

 

 

 

日本 vs ベラルーシ戦を終えて

昨晩の日本代表とベラルーシ戦を0-1で終えて、いろんなところでいろんな話がでているようですね。

そんな中、選手がそれぞれコメントを出しているようですが、チームとしての責任はだれがとるかというと監督なんで、監督がコメントをするのはわかりますが、選手がそれについてコメントすることはいかがなものかと思います。

でも、日本代表って本当はいったい誰のもので、誰の責任なんでしょうか?考えたことありますか?

日本代表の活動資金って、日本サッカー協会が捻出していますよね。スポーツメーカーや飲料メーカーが、スポンサー費用を出しています。そして、サッカー好きのあなたならよくご存知かと思いますが、サッカー協会に登録するチーム数:28,429、登録選手数:953,740名、フットサル個人登録選手数:125,436名が支払う年間登録費用。その合計が、2012年度決算として報告された数字:174億6870万円、総支出166億3773万円で、8億3097万円の黒字です。

スポンサーは、あくまで社会貢献および日本サッカーに登録、及びサッカーに関心を寄せている人々に対する広告宣伝を目的にお金を出しているので、代表チームが勝とうが負けようが、そこに人が集まり、話題になれば、投資に対するリターンは得られていると想像できます。

じゃ、代表の活動資金を担っているのは、結局、日本サッカー協会に登録費用を支払っているチームや選手たちですね。

試合の勝ち負けに対する責任は、監督、監督の選考責任は日本サッカー協会、日本サッカー協会を資金面で支えているのは登録費用、という構図。

今回の代表戦の結果をうけて、監督解任や代表選考の議論がでるのは当然ですが、その件について最も意見を言うべきは日本サッカー協会に登録している選手やチームじゃないでしょうか?なぜなら、毎年、登録料を支払って協会の活動を支えているのだから。

これが税金ならば、国民が選んだ議員が、公務員が作成した各省庁の予算案を国会で承認し、税金の使い方を監督する仕組みがあります。当然、その予算の承認判断には、納税者個々人として賛否両論ありますが、結果、選挙や国民投票等で選出した議員に対して是非を問う機会が与えられていますね。

この仕組みにならえば、本来なら、代表選手選考、監督選考、代表戦の結果を、登録料を支払っているチームや会員が、定期的に監査、そしてものを言う機会があるべきではと思います。

登録費用を支払っている一人一人のみなさんの自覚が、サッカー協会をよりよくしていくことにつながるのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

訃報 サバデルファミリー ホセの急逝

とても悲しいことがおこりました。サバデルのホーム:ノバクレウアルタの前でBARを経営し、サバデル関係者にいつも食事や飲み物を提供してくれて、かつ、日本人が立ち寄った時もまるで親戚の子供が来たかのようにあたたかく接してくれていたホセが2013年10月1日の昼間、心臓発作で急に逝ってしまいました・・・

とても悲しいなかでも救いだったのは、昼寝をしているときにそのまま心臓発作で逝ってしまったので、ほとんど苦しむこともなかったのではないかと思えることです。ただ、心の準備もなにもないまま、突然先立たれてしまった奥様:ファニーの落胆たるや、いたたまれず見るに堪えない状況で声もかけられません・・・

DSC00674ホセの店

日本の子供達も、そして我々サバデルスタッフも本当にお世話してくれたホセ。まるで、子供のころに通った近所の駄菓子屋のような存在でした。これもひとえに、ホセのあたたかい人柄がそうさせていたのです。

DSC00750

ホセにお世話になったみんな、とても残念ですが、ホセの冥福をお祈りして天国に送ってあげてください。また、サバデルに行くときは、ホセの奥様:ファニーと娘:カロリーナにあたたかい言葉をかけてあげてください。よろしくお願いします。

Mucho Gracias Jose!! 空の上からサバデルとあなたの家族、そしてかわいがってくれた子供達を見守っていてくださいね・・・

スペイン留学について思うこと

先日から、スペイン留学をしている、または検討している親御さんと話をする機会が続いています。どういう内容が多いかまとめると、

「こういう風に聞いた」、

「~~らしい」

のオンパレード。書面がでてますか?と聞くと、「ない」かまたは「書面があるらしい」という回答がほとんど。

実際、スペインの人達とのやり取りは、本当にこういうやり取りが多いです。出元がいいかげんなので、当然、人づてに伝わってもいいかげん。これはどうしようもない。

でも、ほんとにきっちりとしたルールのもとに、厳格にさまざまなことが運営されていないのも事実。そのなかでさいたるものは、選手登録問題。FIFAの選手移籍に関する項目19条をどのように解釈するか・・・

「あの町クラブの人が、選手登録はこうやればできると言っていました。州サッカー協会から、レターもでているそうです」

「我々の理解とは異なります。それが、もし、本当なら、その書面のコピーを入手いただけますか?我々のほうからサッカー協会に確認しますので」

こういう会話ののち、サッカー協会と話をすると、

「町クラブは、FIFAの19条を厳密に遵守しないくていいんだよ。なぜなら、アマチュアだし、強豪チームではないからね。ただし、相手チームから文句がでない場合に限るけどね」

「サバデルにはFIFAの19条を厳密に遵守してもらわないと困るよ。なぜならLFPに所属するプロチームだから。FIFAの監視の目も厳しいし、模範になってもらわないといけないからね」

つまり、ダブルスタンダードだということらしい・・・

でも、ここで、もう一度、なぜ、スペインでサッカーがしたいか、高い費用をかけて留学するのか・・・考えたい。誰しも、LFPに所属するプロチームに所属し、高いレベルでサッカーをしたい。そして、ゆくゆくはプロになりたい。

目的が目的である限り、うまくやって、なんとかなることはない。なぜなら、目的がダブルスタンダードの高い方だから。

そのダブルスタンダードの実態を告げられずに、または、理解もされていない人に、「だいじょうぶ、うまくやる方法があるから。」と言われて、ダブルスタンダードの下の方でスペインに留学して、一生懸命に階段を昇ったら実力ではなく、制度という壁で行き詰ってしまう選手がたくさんいます・・・

そして、そんな子供を抱えた親御さんがおっしゃるのは、「もう、うまくやってどうこうは嫌なんです。やるからには、ちゃんとしたいんです・・・」、その通りだと思います。ただ、事の初めが「うまくやるんで・・・」で入っていると、学生ビザで強豪チームに所属し、強豪リーグでプレーすることは、どうやってもちゃんとやる方法はないわけで、なんとか、プロになるという目的に照準を合わせて、どう18才までのプログラムを組んでいくべきかを調整することしかできないわけで・・・

なんだか、北の国からのジュンくんみたいですが、事実関係をできるだけ正確にお伝えして、やれることとそのリスクを明確化し、ご理解いただいたうえで、どういうプログラムを選択するか一緒に考えていくことしか選択肢はないのが現状です。FIFAのルールが改訂されるなら話は別ですが・・・

サッカー選手が憧れるスペイン、留学やプロ選手になるにはなかなかハードルが高いのが現状。ただ、目的を明確化して、やれること、そのリスクを整理すれば、たとえ障害に突き当たっても他の選択肢を探せることも事実。

ひとりで悩まれる前に、なるべく早い段階でのご相談を、我々としてはお待ちしています。

 

 

 

 

 

スペイン留学をさせている親御さんからの話

先日、スペインに子供をサッカー留学させている親御さんとゆっくりお話しさせていただく機会がありました。ちなみにAさんとさせていただきます。

Aさんが子供をスペイン留学に出して、一番困っておられたのは、情報がないこと。

スペインに留学させるにあたり、様々な公的な手続きが必要になります。例えば、日本でスペイン大使館にいって日本国に居住する誰々さんの息子である証明を得たり、スペインに滞在するための学生VISAを得たり、はたまた、スペインでの身元引受人を公的に登録するためにスペインの公証役場に行って証明書を作成したり、学校の入学手続きを行ったり、そして、スペインサッカー協会に選手登録したり等々。

どれも、スペイン語で書類が準備されて、スペイン語で話され、スペイン流に物事が進みます。

どういう意味かというとちゃんとした説明がなく、「いいから、いいから、任せとけ」、「やっぱり駄目だった、この書類が必要」なんていうやりとりがしょっちゅう行われます。ラテン系の特徴と諦めるしかないのか、と思いがちですが、なんと、それに関わる日本人コーディネーターや日本人代理人と言われる人々もそういう人が多いのが現実・・・  本当に、ご苦労お察しします。

そういう話を聞いて、ふっと思ったのが、やはり、スペイン人も、サッカーに関わる日本人コーディネーターも、日本で仕事をした社会人経験がないので、日本人が一般的にサービスとしてあたりまえと期待するレベルが理解できていないことが原因ではないかと。

お金をいただいて、代償としてなんらかのサービスを提供するに当たり、ある程度の期待値に沿ったサービスを提供するのは一般社会人としては当たり前のこと。ただ、そこには、日本人の常識があり、そして、むこうにはむこうの常識があり、そのギャップがある。

日本人コーディネータや代理人と言われる方々の言い分も勿論あるとは思います。ただ、市場として、あまり競争がなく、ユーザー側からみると、「他にあてがない」、「他にいってもあまり変わらない」という状況では、どうしてもサービスレベルの向上は望めないのも事実です。

Aさんのお話を聞いて、なおさら、我々が日本人の一般的なサービスレベルを満たすサービスを確立して、スペインを目指す子供達ができるだけ簡単に、そして本物にアクセスできる環境を整えることが、日本サッカーの発展につながると信じて、がんばりたいと思います。

そして、昨日から、短期(2週間)でサバデルで留学を体験してくれている子供がいます。彼の様子についても、追ってご紹介していければと思っています。