9月に入ってトップチームだけではなく、各育成チームのシーズンが始まりました。子供達の学校の多くは9月12日から始まっています。オリンピアでの練習風景を・・・
左からツバサ、シンタロウ、タイガで、今シーズン、サバデルの育成チームでリーグ戦を戦います。そして、16-17才のカテゴリーでは、同じく日本の練習生を受け入れたり、18才以上のサバデルBチームでも日本人選手を受け入れて、サバデルのサッカーを習得してもらってトップチームへと昇格してもらうプロジェクトを始めています。
サバデルでは、カテゴリーが異なっていても、同じ練習を一貫して実施します。カテゴリーによって身体能力、サッカーインテリジェンスが異なるので、同じ練習でも意識することが異なります。しかし、一貫して同じ目的をもって練習することで、サバデルのサッカーのアイデンティティを形成しているのです。
そして、子供達に聞いて「あ、そっかぁ」と気づかされることがありました。
カタルーニャ州には、何千というサッカークラブが活動していますが、そのなかでLFPの下部組織として活動できるチームは、わずか4チームしかありません。この4チームだけが、ユニフォームの右そでに「LFP」のマークをつけることができるのです。そして、我々の場合は、左袖に「日の丸」があり、スペイン全国のチームのなかでも日本代表を意識して戦えるチームは我々だけです。子供達にとっては、スペインという地でサッカーと文化を学ばさせてもらいながら、あるときは差別に苦しむこともあるそうです。しかし、故郷の日本や家族を意識しながら、自分が日本の代表として、遠い異国の地で自分を磨き続けることの意味を感じることがよくあるそうです。「LFP」や「日の丸」がそうして、みんなのモチベーションになっているのは、とてもうれしいことです。
スペインでは、土日は練習試合、公式戦を含めほとんど試合が組まれています。この日も、朝からタイガの試合を観て、Bチームの試合を観に行くというスケジュールで盛りだくさんでした。
Bチームは公式戦で、小さ目なピッチの中で激しく試合が行われています。
ビザの取得や選手登録の手続きで、もう少し時間がかかりますが、Bチームにも優秀な日本人選手が加入します。
「それぞれのカテゴリーで日本人選手がサバデルの選手に飛び込んでトレーニングをする。そして、日本人選手同士が12才からトップチームに所属する田邉選手23才までがひとつの仲間となって助け合い、サッカーや人間関係、そして日本人としてのアイデンティティを忘れずにしっかり毎日を過ごす」
そんな環境がここにはあります。一歩一歩ですが、すばらしいインフラが整ってきています。