独記者が宇佐美の将来に疑問符 「このままでは完全移籍は困難」

サッカーキングに表題の記事が掲載されています。

宇佐美選手の語学力についての記事で、

「“言葉の問題”によりベンチ入りすらかなわない時期も経験した。
今冬にマルコ・クルツが監督に就任したことで、再び出場機会を得るようになった宇佐美だが、グリューナー氏は「好不調の波が激しく、信頼を置ききれない」と指摘。宇佐美の語学力が十分ではないため、周囲と満足なコミュニケーションを取れないことが飛躍の妨げになっているとの見解を示した。」(記事抜粋)

とあります。

Jリーグからブンデスリーグには、10名以上の日本人選手が渡っていますが、言葉の問題で苦労して活躍できない選手は少なくありません。実は、ブンデスリーグでは、「ピッチ上に通訳を入れるのは試合の雰囲気が乱れる」ということを理由に、良しとしないという習慣でした。

ところが、2010年にブンデスリーグ:ドルトムントに移籍した香川選手が言葉の問題を抱えていたことがきっかけで、当時のドルトムント監督:ユルゲン・クロップは、それまでの慣例に反して、通訳をピッチに入れることをよしとし、香川選手がパフォーマンスを発揮できる環境を整えました。

その後の香川選手の活躍は、みなさんがご存じのとおりで、ブンデスリーグでは、香川の件をきっかけに「コミュニケーションができない選手には通訳をつける」という流れができつつあるとのことです。

しかしながら、例えば、柏からハノーファーに移籍した酒井宏樹選手は、移籍直後には通訳がつきませんでした。そして、パフォーマンスが出ずに苦労していることについては、このブログでも取り上げたことがあります(こちらを参照)。おそらく、宇佐美選手にも通訳がついていないのではないかと思います。幸いかどうかわかりませんが、今年から、チームは酒井選手のために通訳をつけるようになったそうです。

では、宇佐美選手にも通訳をチームがつければいいという話になるでしょうか?チームにとっては、雰囲気の問題は別にしてもコストの問題があります。チームにとってはより、負担が増えますよね?それで、パフォーマンスが向上するという保証になるなら別ですが、パフォーマンスが上がらなければ、契約を解除する立派な理由になります。宇佐美選手の場合は、レンタル契約の解除ですね。

レンタルが解除された場合、宇佐美選手に興味を示すチームもあるでしょうが、ヨーロッパのチームにとっては「宇佐美選手は、言葉の問題でパフォーマンスが発揮できなかった選手」というレッテルがついています。それを払しょくするだけのパフォーマンスが必要になるのです。

通訳の準備というよりも、移籍前及び移籍後に適切な語学学習プログラムを受入の体制として準備しておくことが、クラブにとっても選手にとっても大切だと、また感じる記事です。