若年代での欧州挑戦や強豪クラブの日本進出・・・その背景とは  

「広がる若年代での欧州挑戦や強豪クラブの日本進出・・・その背景とは?」という記事がでています。記事はこちらを参照ください。

少しずつですが、実情がみなさんにご理解いただけるようになればと思います。

実際にスペインをはじめヨーロッパのクラブと仕事をしている我々から、もう少し違った側面のお話を少しご紹介したいと思います。

「近年、欧州のメジャークラブの間で「日本でのスクール事業は儲かる」という認識が広がり、スペインの二大クラブに限らず、ドルトムントやインテル、アーセナル、チェルシーなどなど、多種多様な形でのスクール展開が行われている。その値段は少々割高ではあるものの、本場の指導を受けられることと、「あわよくば」というチャンスがあることの2点から、根強い人気を保ち続けている。」

と書かれていますが、本当にヨーロッパのクラブは「儲かる」と思っているのでしょうか?

ヨーロッパのクラブのスクール生数は200-300名/校だと仮定すると、月額:15,000円とすれば、

15,000円/月 x 200~300名 = 3,000,000~4,500,000円/月

年間10ヵ月の稼働が前提なので事業収入:3000万円~4500万円、ユニフォーム等の販売が4万円 x 200~300人と考えると物販収入を約1000万円程度と仮定し、4000万円~5500万円が1校あたりの収入となります。

年間5000万円の事業収入で、コーチやグランド代、その他の経費を除いて、ここから得られる収益は3000万円程度ではないでしょうか?

2009-2010年のデータになりますが、例えば前述のチームの年商(1ユーロ130円換算)は

ドルトムント:180億円

インテル:275億円

アーセナル:326億円

チェルシー:324億円

参考までに

レアルマドリード:623億円

FCバルセロナ:585億円

ACミラン:305億円

です。売上の大小ありますが、平均300億円のチームと仮定すると日本のスクールから得られる収益:3000万円は全体収入の0.1%です。レアルマドリードやFCバルセロナにとっては、わずか0.05%です。

つまり、クラブからみると スクール事業 = 収入源ではない のです。

収入として考えていない以上、なぜ、クラブはスクール事業やキャンプ事業を行うのか。 我々は、社会貢献の一環の側面を名目として、実態は、クラブを引退したOB選手の雇用先であったり、クラブ関係者の知合いがビジネスとして外注しているケースがほとんどだと思います。

だからこそ、そこから得られるものは理解したうえで、そういったスクールを選択されることが賢明だと思います。