キャリアプランから考える所属チーム選択

平成25年1月11日、横浜Cのユース所属:木下康介選手が、ドイツ ブンデスリーガのフライブルグとプロ契約を結んだという記事を目にしました。

木下選手はU-19日本代表選手で身長188cm、スピードをもって足元の技術が素晴らしいストライカーとして高く評価されたそうです。記事によると、昨年夏、前シーズン イギリスプレミアリーグ覇者のマンチェスターシティのテストを受け、直後にドイツに渡ってフライブルグの練習に参加して、そこでのパフォーマンスを評価されての入団とのことです。

木下選手には、マンチェスターシティも興味を示していて、フライブルグとの争奪戦になったとか。

木下選手は、昨年6月1日に横浜Cユース所属選手ながら、トップチームの試合に参加できる第二種選手登録をされていました。しかしながら、昨年のJ2での試合出場機会はなく、今回の移籍が実現しています。

 

- J2の横浜Cでは試合に出れない現実

- プレミアリーグ覇者のマンチェスターシティからのオファー

- ブンデスリーガ―のフライブルグからのオファー

 

みなさんが木下選手のご両親なら、どういう選択をしますか?

 

もっともレベルの高いクラブといえば、マンチェスターシティだと思います。でも、木下選手は、J2横浜Cでもなく、マンチェスターシティでもなく、フライブルグを選択しました。どうしてなんでしょうか?

おそらく、

- マンチェスターシティに入団しても、トップチームの出場機会は極めて少なく他のチームへレンタルされる可能性が高い- フライブルグでは即レギュラーといかないまでも、トップチームへの出場できる可能性がマンチェスターシティより高く、かつチーム事情及び育成方針が自分に向いている

- ヨーロッパでプレーしたほうが、日々、自分のプレーが色々なチームに見てもらう機会が多いので、仮にフライブルグでパフォーマンスがでなくても、また、想像以上にいいプレーをしたとしても、他のチームからのオファーが期待できる

といった理由ではないでしょうか?

 

U-19日本代表で、身体的にも恵まれている木下選手でさえ、J2では試合機会が与えられない場合があり、また、同じタイミングでヨーロッパの強豪クラブからのオファーが2つ届くことがあるのです。絶対的な評価って本当に存在しないのがサッカーですね。では、選手としてチーム選択には何が大切なのでしょうか?

- 試合に出ること

- チームの試合が、たくさんのチームの注目を浴びる舞台であること

- 自分の選手としてのキャリアプランのどこに位置付けられるのかを明確に理解していること

そして、チーム側は

 

- 即戦力または将来的に成長すると評価するか

- 即戦力の場合は、チームでの育成を検討。また、将来的才能を評価した場合は、出場機会があるクラブへレンタルして実戦で結果を出せるか見守りながら、パフォーマンスが高い場合は、自チームに呼び戻す、または、高値で買いたいというチームがこないかを待つ。結果がでなければ契約更新しない。

と考えます。

選手側とすると、選手としてのキャリアプランを考えて、所属チームを選んでいくことがとても大切ですね。